旧幹部引退挨拶:赤尾裕亮

今年度引退しました、4回生の赤尾裕亮です。

はじめに、会長、監督、コーチ、OB・OGの方々にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
4年間ヨット部での活動を支援して頂き、本当にありがとうございました。部を引退し、その想いはより強くなっております。というのも私がその「愛」に気付けたのは最近のことであるからです。

私は1年前ある方にこう言われました。「君がヨット部を続けることを望んでいる人はいない」と。当時それを聞いた私は、「絶対辞めないぞ!」と反抗しておりました。本当に子供だと思います(笑)
(「なんで?そんなの怒って当然じゃないか!」と思われた後輩の方々には是非続きを読んで頂きたいと思います。)

しかしその言葉の通り辞めていればどれだけの人が喜ばせることができたか。レギュラーの座を譲れば、次になれる人は喜んだと思います。部活にかける時間をバイトにかけて、親からの仕送りを少しでも軽くしたり、親孝行していればとても喜ばれたと思います。役に立つ技術・資格を身につけていれば将来どれほどの人の役に立てたでしょうか。そしてそれは自分の役にも立ったのでは・・・
でも、私がヨットを続けたのは自分の目標を達成したいから。つまり、それは自分のためであるということ。分かっているようで、本当には分かっていないことだと思います。
そんな私の、言うなれば「わがまま」に無償の「愛」を注いでくださった方々には感謝してもしきれません。今あの言葉を振り返ってみると、そういった真意があったのだと気付かされます。

さて、全日本インカレについて振り返りたいと思います。つらい出来事なので、今はあまり思い出したくないですが。
私にとって最後である福井県若狭和田で、恵まれた環境でありながら結果を出すことは出来ませんでした。「全日本6位」は4年を通して追い続けた目標。届かないはずがない、と思い続けてきました。
もっと出来たかと言われれば自信を持って「はい」と答えます。でも、入賞出来たかと問われれば「いいえ」と答えます。入賞しているチームはするべくしてしていると思います。技術力・精神力・チーム力、そのどれもが甲南は足りていなかったと、そう言い切れます。甲南はこの程度なのかと絶望させられました。

私がリベンジをすることはもう出来ません。それを果たすのは後輩達です。「甲南はここまでなのか」という私の考えを覆してもらいたいと思います。
来年こそは夢である「全日本6位」を後輩達が達成してくれると信じておりますのでこれからも変わらぬご支援、ご指導の程よろしくお願い致します。
私は新たにOBとなり、これからは先輩方同様に、後輩達に無償の愛を注いでいきたいと思います。

本当にありがとうございました。

P.S
後輩達へ
君達がやっている部活は多くの方々が支援してくださっていることを理解し、感謝しなければなりません。
君達は人生の選択として部活を選んでいるということ。選択したことについて本気で挑まなければ意味がないと思います。部活がめんどくさいと思うなら、無駄な時間を過ごさずに他の道を歩んだ方がいい。
土日に朝早く起きて、夜遅くまで活動するのは大変です。最後に結果が無ければとても悔しい想いをするということを知っておいて欲しい。勝者と敗者は一瞬で決まってしまいます。その機会を無駄にしないように。
先輩から後輩へ何か伝えるときに、それが本当に相手のために言っているのか考えて発言すること。キツい言葉はチーム内で足の引っ張り合いになる。優しい言葉に変えるだけで、そこから団結力が生まれます。
来年こそは目標を達成してくれると期待しております。