お世話になっております。元主将の神戸です。
初めてブログを担当してから2年と半年が過ぎました。そして、今回は最後のブログになります。引退ブログを綴らせていただきます。拙い文章であると思いますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
はじめに私が甲南大学体育会ヨット部に入部した経緯、ヨットという競技に出会った契機について。生い立ちを話させていただきます。
2002年、日韓ワールドカップが開催された年に生まれました。父と2つ歳上の兄の影響を受けサッカーに出会い、サッカーと共に生活をし、幼稚園から高校卒業時までの約14年間打ち込んできました。ただ好きだからという理由もあり、続けてきたサッカーですが、常に楽しい日々ばかりではありませんでした。大小様々な挫折も味わいました。プロサッカー選手として、Jリーグの舞台で戦う兄・康輔。同じ釜の飯、同じ家、同じ環境で過ごして来たのに、ただ2年生まれるのが遅かっただけなのに。悔しいと感じることもありました。しかし、そんな彼の1番のサポーターであり、彼は自らの原動力です。戦う舞台は異なれど、目指す目標は違えど、夢を追い掛ける姿は同じ。そんな格好良い兄貴の姿を見て過ごしてきました。
大学生活の始まりは、全くとして思い描くものではありませんでした。2020年の新型コロナウイルスの発端と共に入学し、入学式がなかった事は愚か、外出することさえ制限された。初年度において、キャンパスに足を踏み入れたのはたったの2回。友人の顔もマスクをした時の方がしっくりくる。そんな非日常で始まったことを懐かしく感じながらも、ついこの間の様にも感じられます。
大学生になるタイミングで何か新しいことにチャレンジしたいと考えていました。それは、資格を取得することかもしれない、海外へ留学に行くことかもしれない、部活動に入ることかもしれない。
そして、私は新たな挑戦として体育会ヨット部を選択しました。恥ずかしながら、ヨットなんて競技として全く知らないどころか、本当に競技なのかと思ってしまうほど無知でした。
そんな自分にヨットという競技を、そしてヨットという魅力を教えてくれた幼馴染み、その思いを育んでくれた先輩方、同期、後輩に感謝してもし切れません。
ヨットの魅力に魅了され、没頭してあっという間の4年間。こんな非日常の競技が、日常として過ごせたこと。もし、来世があるなら違う道を選んだかも知れない。それくらい大変なことも困難にも直面した。しかし、その壁を乗り越えた者しか見ることのできない景色も見させてもらった。だからこそ、今世くらいは死ぬまでセーラーで居れたらと思います。
私が甲南大学体育会ヨット部の一員として戦うにあたり、当たり前ではありますが、私ひとりでは何も前には進めませんでした。沢山の方々との出逢いがありました。指導陣の方々、OBOGさん、家族、同じヨット部して戦う他大学、そして大切な部員。
先輩の背中は大き過ぎた。その背中で語り、ただ只管に追い続ければ自らを未知の世界へと導いてくれました。
後輩はとにかく素直。こんなちっぽけな人間に必死に食らいついて、追い掛けてきてくれました。
ヨットという競技を教えてくれた同期。
最後まで共に挑み続けた同期。
多大なるサポートとめぐり逢いに感謝しています。
改めまして、有難うございました。
この夏、咲く花はなかった。
花開かすことは出来ずに幕を下ろした。
枯れない花はないけれど、咲かない花はある。
そんな咲かなかった花にも、叶わなかった望みがあり、費やした時があり、多くの人の想いがある。
でも、そのままでは終われない。
甲南ヨット部も、私の人生も。
ブログタイトルにある『泥中に咲く蓮の花のように』
これはヨット部全体のLINEグループにて今年度使用した名前。現役部員の中にも、名前の由来、意図、よく分からないまま、とりあえず意味の知らない名前のグループLINEに所属していた人もいることだろう。
蓮は濁りのある汚れた沼などの泥水を吸いながらも、美しい花を咲かせます。白やピンク、黄の綺麗な花を咲かせます。
美しい蓮の花を咲かせるためには、泥を含む汚れた水が必要である。逆に、綺麗に澄み渡る真水では、ここまで美しく大きな花は咲かない。それが蓮です。
昨年のインカレで負けた時点から始動したチーム。
自らを厳しい環境に身を置き、多くの変化を加えました。泥の中で花を咲かせられるように。
集合時間を前倒し、解散時間を遅くし、昼休憩を短くし、海上練習の時間を増やし。多くで変化を加えた一年間でした。
変えたから届くものではない、
努力したから成功するものでなければ、
成長したから成功するものでもない。
それがスポーツの世界。結果がすべて。
2年連続で全日本の舞台から遠ざかるという結果。
結果を残せなかった悔しさと
結果以上のものを私に与えてくれたこと。
改めまして、有難うございます。
そして、これからもよろしくお願いします。
今年度、咲かせられなかった花は来年の蕾となり、
後輩が満開の花を見せてくれます。
咲かない花はない。
甲南大学体育会ヨット部
主将 470クルー 神戸良和
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